前回の絵描き用安価PCについてまとめで、HDDは大容量のもののほうが良いと書きました。これは、容量面だけでなくパフォーマンスでもメリットがとても大きいからです。
何故かというと、大容量のものはディスクに高密度に記録されているので、同じ回転数でも単位時間に読み取りヘッドの下を通るデータの量が多い、つまり転送速度が速いのです。ここではそれがどの程度なのかを実測データを用いて簡単に示します。
さて、せっかくなので、VerociRaptor なんかのパフォーマンスに特化したHDDと比べてみましょう。
用意した HDD は2つ
・VerociRaptor 150GB (10000rpm) \17,000ぐらい
・CaviarGreen 1000GB (7200rpm) \8,000ぐらい
VerociRaptor は言わずと知れた高速特化HDD。用意したのは容量が小さくて買いやすいほうです。CaviarGreen は名前が示す通り、パフォーマンスよりエコを志向した機種です。
まずは速い方、VerociRaptor を HD Tune で測ってみます。HD Tune というのは、ディスクの外周から内周までの転送速度やアクセス速度を計測するツールです。

VerociRaptor
グラフの左が外周(先頭)、右が内周(末尾)
青い線と左の縦軸が転送速度
黄色い点と右の縦軸がアクセス時間
です。
外周では 120MB/s からゆるやかに低下しつつも、一番遅い領域で 80MB/s 程度まで粘ることがわかります。アクセス時間も短くまとまっているようです。実際、HDD としては素晴らしいパフォーマンスです。120MB/s なんていうのは少し前だと RAID を組まないと出せないスピードでした。
次は注目の廉価大容量、どうみても速そうな要素の無い立ち位置の「グリーンHDD」の出番です。

CaviarGreen
あー。
確かに結構劣ってしまいます。外周 95MB/s からどばっと低下して 45MB/s ぐらい。アクセスタイムも約2倍。でも、160GB などがメインの頃は 60MB/s 程度だったことを考えると、かなり良くなっています。しかも、容量が大きいので、遅くなるような領域まで使ってしまうケースは少ないはずです。
ためしに、「グリーンHDD」の先頭、150GB を VerociRaptor と比べてみます。
あれ・・・結構並んでませんか? 右の方などは逆転していますね。アクセスタイムも、先頭の一部だけを使っていればおそらく、計測された値より小さくなるでしょう。(HD Tune は領域を限定した計測が出来ないので実際は分かりません)
こう見ると、CaviarGreen が VerociRaptor に迫るパフォーマンスがあるように見えます。実際にシステムを入れて比べてはいないので、不明な部分もありますが、現時点では、VerociRaptor については、2 倍の値段を払ってたった 1/7 の容量を買うに値するとは言い難い、と結論できます。買ってしまって言うのも心苦しいですがw
というわけで、今からHDDを買う人で、システム用なんかで少しでもパフォーマンスを気にするなら、必要無くても大容量のものを買いましょう。
システム用に大容量というのに抵抗あるなら、200GBぐらいでパーティションを切ってしまえば良いです。パーティションは外周から確保されるので、一番美味しいあたりを使えます。それを利用して、スワップ用とか仮想メモリファイル専用のパーティションを外周近くに確保しておくのも悪くないですね。
次回は、メモリー沢山積んじゃって嬉しい時のRAMディスクなんかの運用について。