これはキモい
これはつまらない
これはくだらないものだ
これらは、対象を表現する語として捉えられがちだけど、多くの場合で、実際は発言者の状態を表す語だ。
いずれも、自分には良さを見いだす能力がない、ということを言っている。そういう状態の時は、自分が劣っていると考えるのは心にストレスがかかるので、対象が劣っているという言い方をするわけ。
特に、自分には心得があると思っている分野で、自分が好ましいと思わなかったものが台頭してきたときに、混乱からの防衛も含めてこの状態に陥りやすい。特にキモいという言い方をする場合は、かなり大きく混乱している。
これは、作り手などの、サービスを提供する立場の者には大きな危険を伴う状態だ。なぜかというと、ひとたび否定してしまうと、自分はそれを専門としていながら、それを好む人たちにサービスを提供する能力は無い、と公言しているのと同じだからだ。また、その状態では対象が劣っているという結論を得ているわけだから、好まれる理由や、台頭してきた経緯を考察する動機も失われている。
こうして、否定してしまうことで、自分が出来る事、提供できるサービスをどんどん減らしていくことが出来る。サービスを提供する立場の者がサービスを提供しない、というのは、対価が得られないということでつまり死だ。
もし本当に「(俺が思うに)最高の物」が作りたいなら、生業などにはしないことだ。割の良い生業を得て、最高の物は余暇で作るのがよい。運が良ければ(*1)、最高の物から収入を得ることもあるだろう。
supercell-初音ミクのオリコンデイリー上位を受けて一般音楽方面からの初音ミクへの言及が増えているんだけど、考察しようと思いながらもうっかり否定して失敗というパターンが目に付くので自戒も含めて。
嫌いなら難しいことを考えようとせず嫌いと一言、言えばいい。
好きなのに理由は無いとか言うのに、嫌いなのには嫌いが正当である理由をいっぱいつけたがるのは、ちょっと面白い。
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ところで
何か成功した製品の開発者インタビューなんかで
「自分が欲しいと思える物を作った」
よく見かけるよね。あれはね、成功の理由として真に受けちゃいけない。あれの意味は次のどっちかだよ
・本当の仕掛を言いたくないので美談で誤魔化そうとしてる、つまり嘘
・もし嘘が無いなら、成功したのは運ですという意味 ←*1
さもなければ、俺が欲しい物を皆が欲しくないわけがない。つまりお花畑クンだ。
気をつけたい。
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